糖尿病について

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糖尿病とはどんな病気なのか?

血液中のブドウ糖が増え過ぎた状態です

血液中のブドウ糖が増え過ぎた状態です

糖尿病とは、体を動かすエネルギー源となるブドウ糖が、エネルギーを必要としている細胞の中に運ばれなくなって、血液の中に溢れてしまいブドウ糖濃度が適切な範囲を超えて上昇してしまう病気です。
血糖値が著しく高くなると、喉の渇き、尿が多い、疲れやすい、体重が減るなどの症状が出てきます。糖尿病は初めのうち、痛みなどの自覚症状がありません。そのため検査で血糖値が高かったり、治療が必要と言われたりしたことがあっても、そのまま治療を受けない人が多いのです。
糖尿病が疑われる人は、全国に2,210万人いると推定されていますが、その約40%はほとんど治療を受けたことがない人だと言われています。また、かなり悪い状態の糖尿病の方でも「糖尿病の気がある」という曖昧な説明をされて、治療を受けていない患者様が多数おられます。

糖尿病(血糖値)が気になる方はご相談ください

糖尿病には4つのタイプがあります

糖尿病は、原因によって次の4つのタイプに分けられます。

1型糖尿病

ウイルスなどにより膵臓のβ(ベータ)細胞が破壊された結果、インスリンの分泌量が不足することで起こります。

2型糖尿病

インスリンの分泌量が不足したり、分泌のタイミングが遅れたり、インスリン抗体性のために作用が低下したりすることで起こります。最も多いタイプで、日本人の約90%以上が2型糖尿病で占められています。

特定の原因によるその他の糖尿病

特定の病気が原因で起こる2次性糖尿病のほか、遺伝子異常で起こる糖尿病などがこれに含まれます。

妊娠糖尿病

妊娠をきっかけに発見された糖代謝異常のことです。

糖尿病になりやすいのはどんな人?

日本人は遺伝的にインスリンの分泌が少ない

日本人は遺伝的にインスリンの分泌が少ない

糖尿病は、遺伝的要因と環境的要因(生活習慣)が重なり合って発症すると考えられています。日本人は遺伝的にインスリンの分泌が少ないのですが、過食、運動不足、肥満、ストレスなど、生活習慣が乱れている方はさらに糖尿病のリスクが高まります。

こんな方はご注意ください

次のような方は糖尿病になりやすいです。糖尿病を予防するために、お早めに大阪市東成区のえびすクリニックまでご相談ください。

  • ご家族に糖尿病の方がいる方
  • 食べ過ぎ・飲み過ぎなど、乱れた食生活を続けている方
  • 肥満体型の方
  • 運動不足の方
  • ストレスがたまっている方
  • 血圧が高い方
  • 中性脂肪が高い方
  • 以前糖尿病と診断されたが、定期受診はされていない方
  • 糖尿病と診断されて通院しているが、近くの病院に移りたい方
  • 糖尿病と診断されたことはないが不安で検査をご希望の方

など

こんな症状にご注意ください

糖尿病はほとんど自覚症状がありませんが、進行すると次のような症状が現れます。異変に気づいたら、すぐに大阪市東成区のえびすクリニックまでご連絡ください。

  • 異常に喉が渇く
  • 尿の量が増えた
  • 疲れやすい・だるい
  • ちゃんと食べているのに体重が減る
  • 手足がしびれる・こむらがえりが起こる

など

糖尿病を放っておくとどうなる?

腎症・網膜症・神経障害の3大合併症が起こります

神経障害・網膜症・腎症の3大合併症が起こります

尿病は自覚症状がほとんどない病気です。自覚症状なく全身の血管を強烈に痛め、動脈硬化を進めます。その結果、色々な臓器で障害を起こす恐ろしい病気です。特に起こりやすいのが「糖尿病腎症」「糖尿病網膜症」「糖尿病神経障害」で、これらは糖尿病の3大合併症と呼ばれています。

糖尿病腎症

足のむくみや高血圧を起こし、進行すると人工透析が必要になるケースもあります。人工透析を導入する最大の原因とされていて、年間14,000人の方が糖尿病腎症によって人工透析を導入しています。

糖尿病網膜症

視力低下などの症状が起こり、QOL(生活の質)が著しく低下してしまいます。成人が失明する最大の原因で、これによって障害者手帳を申請する方は年間4,000人以上に上ります。

糖尿病神経障害

早期から起こり、手足のしびれ・痛み、神経麻痺、立ちくらみ、下痢・便秘、排尿障害などの体の全体で様々な症状が起こります。

心筋梗塞・脳梗塞のリスクも高まります

3大合併症以外にも、注意が必要な合併症として「心筋梗塞」「脳梗塞」があります。また、糖尿病性足壊疽(あしえそ)、歯周病、ED(勃起不全)、認知症も糖尿病の合併症として注目されています。

糖尿病を放っておくと、様々な合併症のリスクにさらされることになりますので、大阪市東成区のえびすクリニックを定期的に受診して、きちんと血糖値をコントロールするようにしましょう。

糖尿病ではどんな検査を行うのか?

太り気味、暴飲暴食を続けている、親が糖尿病など、「もしかすると自分も糖尿病かも…」と心配になることもありませんか?糖尿病は、主に血液検査で血糖値を計って判定されます。では、具体的にどのような検査があるのでしょうか?

次の方法で血糖値を検査します

3つの方法で血糖値を検査します

糖尿病は血糖値が高い状態が続き、血管や神経などに徐々にダメージを与えていく病気です。そのため、判定には血糖値が重要となります。血糖値は食事によって変動するため、通常、次のタイミングで血糖値検査が行われます。

HbA1c(ヘモグロビンA1c)

血液中のヘモグロビンA1cの値を調べる検査です。1回の採血で、過去1~2ヶ月の血糖コントロールの状態がわかります。

随時血糖検査

食事から時間を空けて採血し、血糖値を調べる検査です。普段の血糖値が測定できます。

早朝空腹時血糖値

検査日の朝食を抜き、空腹状態で採血して血糖値を測定します。

ブドウ糖負荷試験

夕食以降何も食べないで朝受診してもらい、空腹のまま採血をし、血糖値とインスリン値を測定します。次にブドウ糖液(サイダーのように微炭酸で冷えていて美味しいです)を飲んでもらい、2時間後に採血します。
※すでに糖尿病と診断がついている方はブドウ糖負荷試験はできません

正常型・境界型・糖尿病型の診断

糖尿病の診断では、血糖値の高さにより、「正常型」「境界型(糖尿病予備軍)」「糖尿病型」の3つに分類されます。別の日に行った検査で、糖尿病型と2回確認されるなどの条件を満たし場合、糖尿病と診断されます。

正常型

■基準値

  • HbA1c(ヘモグロビンA1c):6.2%未満
  • 早朝空腹時血糖値:110mg/dl未満
  • 75gOGTT(75g経口ブドウ糖負荷試験):140mg/dl未満

境界型(糖尿病予備軍)

■基準値

  • HbA1c(ヘモグロビンA1c):6.2%以上・6.5%未満
  • 早朝空腹時血糖値:110mg/dl以上・126mg/dl未満
  • 75gOGTT(75g経口ブドウ糖負荷試験):140mg/dl以上・200mg/dl未満

糖尿病型

■基準値

  • HbA1c(ヘモグロビンA1c):6.5%以上
  • 随時血糖値:200mg/dl以上
  • 早朝空腹時血糖値:126mg/dl以上
  • 75gOGTT(75g経口ブドウ糖負荷試験):200mg/dl以上

かくれ糖尿病を見つけるにはブドウ糖負荷試験

かくれ糖尿病

かくれ糖尿病とは、空腹時は正常血糖値なのに、食後に基準を超えて高くなってしまうことです。通常の健診は空腹時に採血するので、空腹時血糖値とHbA1cが基準範囲内だと正常と判定されてしまいます。ブドウ糖負荷試験で見つけることができます。 

糖尿病予備軍

糖尿病と診断されるほどの高血糖ではないものの、正常とはいえない血糖レベルにある人のことです。ブドウ糖負荷試験で「境界型」と判定された人です。数年以内に糖尿病に移行する確率が高いので、定期的な検査が必要です。また、予備群の段階でも動脈硬化は進行しやすいので、できるだけ血糖値や血圧、コレステロール・中性脂肪を正常域に近づけるようにします。

 

■ブドウ糖負荷試験でわかること

①正常か境界型か糖尿病なのかがはっきりします

②血糖値を下げるインスリンが十分に出ているかがわかります

③境界型の場合、将来糖尿病への進展率が高いか否かわかります

④自分の体のインスリンが効きやすいか否かがわかります

 

■ブドウ糖負荷試験が推奨される場合

<強く推奨される場合(糖尿病の疑いがある方)>

・空腹時の血糖値が110~125の方

・空腹時に関係なく測った血糖値が140~199の方

・HbA1c(NGSP)が6.0~6.4%の方

 

<ブドウ糖負荷試験を行うのが望ましい場合(将来糖尿病の発症リスクが高い方/高血圧、高脂血症、肥満など動脈硬化のリスクを持つ方)>

・空腹時の血糖値が100~109の方

・HbA1c(NGSP)が5.6~5.9%の方

・血縁者に糖尿病の人が多い場合や肥満がある人

糖尿病ではどんな治療を行うのか?

糖尿病の治療の目的

糖尿病は初期の自覚症状が乏しいため発見されづらい病気ですが、早期に見つけ、早期に血糖コントロールを始めることで、糖尿病の進行や合併症の発症などを防ぐことができます。
また40歳以上の方は、特定健診(40歳以上の公的医療保険加入者全員が対象)を受けることができます。特定健診は、糖尿病の検査も含まれています。日頃の生活習慣の見直しと、定期的な健診で、糖尿病を予防、また早めの治療を行っていきましょう。

血糖値をコントロールする方法

食事療法

低下したインスリンの働きを改善させるために、「食べ過ぎないようにする」「栄養バランスを調整する」など、毎日の食事内容を見直します。

運動療法

運動により筋肉の量を増やして、体に糖を取り込みやすくします。また、肥満解消にも役立ちますので、脂肪が減り、インスリンの働きが発揮されやすくなります。

薬物療法

食事療法や運動療法で血糖値がコントロールできない場合には、適切なお薬を使って治療します。お薬には、飲み薬と注射薬(インスリン注射)があります。

■飲み薬

糖尿病の飲み薬には、「インスリンの分泌を増やすもの」「インスリンの働きを良くするもの」「糖の分解・吸収を遅らせるもの」「糖の排出を促進するもの」などがあり、患者様の状態に応じて単独で処方したり、相乗効果を期待して組み合わせて処方したりします。

■注射薬(インスリン注射)

1型糖尿病患者様は、インスリンが完全に不足しているため、インスリン注射が必須となります。2型糖尿病患者様は、症状によって必要になるケースと、そうでないケースがあります。

えびすクリニックの糖尿病の治療

糖尿病は「早く老ける病気」です

糖尿病は「全身の血管が早く老ける病気」で、血管の塊である腎臓を悪くします(糖尿病の3大合併症の1つに「糖尿病腎症」があります)。糖尿病専門クリニックの場合、腎臓が悪くなったら「腎臓内科を受診してください」ということになりますが、当クリニックは腎臓内科も行っていますので、適切に対応できます。

ただし、腎臓が悪くなってからお越しいただくと、治療が難しい場合が多いので、そうなる前にご相談ください。

豊富な経験を活かしてケアの大事さをお伝えします

豊富な経験を活かしてケアの大事さをお伝えします

えびすクリニックの院長は以前、大病院の循環器内科でカテーテル治療、透析科で透析治療を行っていて、多くの糖尿病患者様の治療に携わりました。その経験を活かして、糖尿病でお悩みの方の力になります。

透析治療では、「糖尿病の先にあるリスク」を目の当たりにし、早い段階でのケアの大事さを痛感しました。人口透析を回避するためにも、できるだけ早くご相談いただくことをおすすめします。

「ダイエット外来」と連携して肥満解消

糖尿病患者様で、必要な方には肥満解消を指導します。大阪市東成区のえびすクリニックには「ダイエット外来」があり、こちらと連携してダイエットをサポートします。食事だけ、運動だけで痩せるのはなかなか難しいので、食事制限と運動を組み合わせた独自の方法をご提案します。